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 2008年4月7日 うーん、60点

 朝日新聞の社説を読むシリーズも5回目を迎えた。私も頑張るものである。単に暇なだけか?

 今日の社説をまずお読み頂こう。
 【希望社会への提言(24)―「憲法25条」を再定義しよう】
 である。
 そういえば朝日新聞の社説は、しばらく前から「特集」を組んでいたなあ、といううっすらとした記憶がある。それが「希望社会への提言」というタイトルであったことを今日初めて知った。まあ、普段は社説なんぞ読まないからねえ……。

 で今日の社説だが、可もなし、不可もなし。何とか合格最低点に達したというところか。入社試験の作文でこんなものを読まされたら、積極的に押す気にはならない。ほかのできが悪かったら残すしかないか、という程度である。

 何故40点もマイナスするのか。具体論がないからである。
 すべての国民が、健康で文化的な最低限度の暮らしをする権利を持つ、とうたいあげる憲法25条の精神に反対する人はいないだろう。私も反対しない。だから、景気が低迷し、税収が落ち、格差が広がるいまの社会での「最低限度の暮らし」とは何か。どんな制度を作ればすべての国民がその恩恵にあずかれるか。それをも一度考えてみよう、との主張には何の反論もない。
 だが、ここで文章を終えてもらっては困るのだ。本当に難しいのは、ここから始まる具体案作りなのだから。

 いま学校現場が荒れている。教壇に立つ知人の話は凄まじい。親が給食費を払わない。何度も請求すると、突然モンスターペアレントに変身する。教師の落ち度をあげつらってわめきちらし、給食代なんか払えるかと開き直る。そんな親に育てられる子どもの多くは、勉強について行けない、あるいはついて行かない。小学生にして早くも落ちこぼれ予備軍である。
 こうした子どもたちが自立の年代に達したのに経済的に自立できないとき、彼らにも健康で文化的な最低限度の暮らしをする権利を持つという主張は賛同を得られるか?

 国際競争に勝ち残るためと称して、企業はここ10数年、徹底的な人件費減らしを進めてきた。何しろ企業には
 「いつでも好きなときに従業員のクビを切れる制度が欲しい」
 と公言する人非人がいるのである。
 その結果、大量のフリーター、派遣社員が生まれた。彼らは身分も暮らしも不安定である。
 ある大手生命保険では、営業の契約社員には、入社2年目までは毎月20万円の給与を補償する。だが、3年目に基本給は半分少々に下がり、もとと同程度の給与を得ようとすれば、毎月3件以上の新規契約が必要だ。入社3年目で、そんな過酷なノルマを達成できる人はほとんどいない。だからバタバタやめていく。あの人たち、やめてどうするのかなあ。
 知人の保険営業マンに聞いた話である。さて、毎月20万円の収入では健康で文化的な最低限度の暮らしができるのか? 毎月20万円の収入を得られなくなったらどうか? できなかったらどんな制度で救うのか?
 契約社員ですら危うい。フリーター、派遣社員はさらに危うい。こんな雇用システムをどうすればいいのか?

 そうした1つ1つの問題を考え、具体的に「健康で文化的な最低限の暮らし」を定義し、それを実現する制度を模索しなければならないのだ。

 社説は
 「先頭に立つべきは政党だろう」
 とお書きになる。いや、一番格好いいところを自分で取って、残りは下駄を預けるとも言える。下駄を渡された政党も大変だなあ、と同情せざるを得ない。ついでに、政党に下駄を渡しちゃったら、選挙の票狙いの無責任なマニフェストが続出しないか? と心配にもなる。
 
 何度も書く。美しい理念を掲げるのは簡単だ。美しい理念を掲げたら、その理念を実現する筋道までも考え抜いて頂きたい。せめて、
 一所懸命考えたけど3つしかアイデアが出なかった。ご免なさい。これからも4つ目、5つ目考えて提案します。あなたにも考えてもらえませんか?
 というところまで努力してもらえないものか。


 以下、雑談。
 昨日の日誌。日銀総裁人事で、朝日新聞社説はこれで決着しろと主張したが、それはおかしいと書いた。私の見方がまともだったらしい。午後4時現在、政府は今日出すはずだった人事案を出していない。
 今日中に出せるのかな?

 

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