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 2008年7月22日 続シリーズ夏・その4 書き出し

 今日外の空気を吸ったのは3度のみだった。
 1回目は犬を伴っての朝の散歩。日課である。
 2回目は床屋。1時間近くもじっと座っているのは苦手なのだが、施肥もしないのに髪は伸びる。1か月に1.5cmほどのスピードだそうだ。前回床屋で鏡に向かい合って5週間。もう十分に伸びた。体温の7割は頭から発散するそうだから、断熱材である髪が伸びては夏の盛りの放熱に問題が生じる。オーバーヒートでもした日には取り返しがつかないから、髪を切りに行かざるを得ない。
 3回目は夕方の犬の散歩。これも日課である。

 一昨日、昨日と次女、並びに瑛汰が一日我が家にいた。今日は次女の旦那が休みだから、夕方までは夫婦2人のみの休日である。 夜は長男夫妻、次女一家が寄り集まる宴会が予定されているから、昼間のうちに、日頃たまったことを片づけなければならない。

 というわけで、久しぶりに「シネマらかす」の続編を書こうと思っていた。さて書き出しをどうするか、どのように話をつなぐか。朝、犬と共に歩きながら想を練った。

 朝食を終え、床屋から戻ってパソコンに向かった。電源を入れながら、思い出した。

 「いかん。頼まれごとを忘れていた」

 次女は瑛汰用に、子供向けの英会話DVD講座を購入している。月に1回届くのだが、ある時、長女の長男啓樹も同じDVDで英語を学べばいいではないかと思いついた。コピーして渡すのである。
 思いつきはいい。だが、次女の力量ではDVDのコピープロテクトを破るのは及びもつかない。だが、知恵は働く。

 「お父さん、できるって言ってたよね」

 立ってる者は親でも使え。こうして私は、お抱え運転手兼コピー屋を仰せつかっている。MacTheRipperを使えば何と言うことはないのだが、自らはついしたわけでもないのに、私の時間と金を使ってDVDコピーをすることになった。
 ふと思う。

 「コピーされたDVDを受け取る長女は、誰に感謝しているのだろう? 俺か? 次女か?」

 答えを聞くのが恐ろしくて、まだ聞いたことはない。
 ま、いいか。いずれにしても啓樹の役に立つのなら。

 話がそれた。忘れていたのは、次女に渡された3枚のDVDのコピーである。次女は瑛汰を連れて、23日から長女のもとへ遊びに行く。とすれば、今日中に作業を済ませておかねばならない。
 DVDドライブにDVDをセットしていたら、そばに積んでおいたブルーレイ、DVD-Rの山にけつまずいて山が壊れた。映画を録画したまま山積みにしておいたものである。もう50枚を優に超えている。

 「そうか、こいつも整理しなければ……」

 エクセルにタイトル、制作年、上映時間、スタッフ、出演者、粗筋を打ち込み、ディスクにタイトル、写真、制作年、監督名などをプリントする。この手のものはきちんと整理しておかないと、何がどこにあるか分からなくなる厄介者なのである。

 

 

昨日(21日)ここまで書いたところで時間切れとなった。瑛汰一家がやってきたのである。
宴会が終わって書き継ごうと思い、パソコンは立ち上げたのだが、作業できなかった。書き始めた時は、昨日の出来事を書き出しに使って派米少年の話に移ろうと思い、宴会終了後は派米少年物語までは届きそうにないから、とりあえず書き出し部分を完成させてアップしようと健気にも考えたのだが、何も出来ないまま沈没した。恐るべし、
アルコール障害!

 

 「シネマらかす」は明日でも書ける。だが、ブルーレイディスク、DVD-Rの整理は焦眉の急だ。
 私はパソコンの前に座って作業を続けた。隣のダイニングルームでは妻が立ち働いていた。ダイニングルームではエアコンが稼働している。この暑い最中、動き回る。エアコンの冷気がなければ不可能なことであろう。
 パソコンの部屋にもエアコンはある。我が寝室と兼用なのだから必需品なのだ。だが、私はエアコンを作動させなかった。上半身裸になり、汗が椅子の背もたれに染みこむのは嫌だから背もたれにタオルを掛け、もう一枚のタオルで汗を拭きながら作業を続けた。
 こう考えたのだ。動き回る妻にはエアコンは必需品である。だが、私は座りっぱなしだ。発熱量が極めて少ない姿勢をとり続ける。エアコン2台を稼働させてはシロクマ君が困るという漫画チックな発想は拒否する。エアコンを2台作動させて困るのは我が家の家計である。7月分の電気代請求書を見て重苦しい気分に包まれるのは、出来れば避けたい。
 で、我慢した。流れ落ちる汗は不快だったが、これは私が我慢する局面なのである。

 我慢しながら作業を続けた。午後3時半、やっと一区切りがついた。エアコンから冷気が流れ出すダイニングルームに顔を出し、

 「いやあ、暑い。まだ終わらないぜ」

 と話しかけた。一休みしてテレビを見ていた妻がいった。

 「だから、そんなに録画しなくてもいいのよ。もうたくさんあるじゃない」

 おいおい、映画って数が揃えばいいものか? 

 「えーっ、おたくは123本しか映画がないんですか? うちなんか156本もあるんですよ」

 つって、優越感に浸るものなのか? 新しいものはいらないのか? 
 そもそも、私が録り貯めた映画を楽しむ機会はお前の方が多いではないか。俺の1.5倍は見てるくせに。どうして、ひたすら辛い作業を引き受ける俺が怒られなければならない?
 思わず怒鳴った。
 
 「うるさい! ほとんどお前のために録ってるようなもんだろうが! 何でそんな言い方しかできないんだ?」

 この程度の言い方は許されると思うのだが、いかがであろう?

 その妻は今朝、ブルーレイレコーダーの使い方を教えろと私に頼んだ。VR方式で録画した映画(「荷車の歌」= 山本薩夫監督)を見るのだという。この方式は、我が家にあるDVDプレーヤーでは再生できない。
 懇切丁寧に教えた。妻は素直に聞いた。昨日のやりとりは完全に忘れているようだった。私は、忘れ得ることも力であると認識した。
 今頃は、ダイニングルームで映画鑑賞の最中かも知れない。

 
 というところまでが「書き出し」で、ここから派米少年物語にはいるはずなのだが、今日は金沢に出張する。書き続ける時間がない。派米少年物語の続編は近日中に書く予定である。しばしお待ち願いたい。
 ということで、本日は「書き出し」だけということで……。

 

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