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 2009年6月13日 我が肘

 にしてもである。
 実に情けない体になってきた。

 いや、染めるのをやめたら頭髪の前5分の1ほどがほぼ真っ白くなったことを言っているのではない。こちらは、

 「どうして真っ白にならず、中途半端に黒い髪が残ってるんだ?」

 と残念がっているほどで、さして気にはしていない。むしろ、頭髪が白くなって年齢並みに見られ、積み重ねた年輪の重みを周囲に知らしめたいと思っていたが、それもない。

 「安東さんが定年? 嘘でしょ? まだ50前後かと」

 皆がそういう。軽く受け流される。未だに年並みにはみてもらえないし、人としての重みが加わった様子もない。ま、みんなしてごまをすってくれているのかもしれないが。
 ごまをすられるのに乗っかって、自分では

 「ジョージ・クルーニーみたいだろ? ま、白くなってもなくなるよりはましさ。ありさせすれば、黒がいいと思ったら染めればいいんだから。なくなったら染める物がなくなるんだもんね」

 とうそぶいている。

 つまり、情けないのは頭髪ではない。肘である。

 3月末の引っ越しのどさくさで、左肘の内側を痛めた。重い荷物を運んだり、段ボール箱を力任せに開封したりしたのがいけなかったらしい。どうやら、肘の内側から手に向かって伸びる腱の付け根を痛めたらしいのだ。
 放っておけば治る。それが、かつての常識だった。だから放っておいた。

 治らない。相変わらず痛む。痛みが強くなったような気さえする。
 桐生に来て3週間ほどたった頃、治らない左肘に困惑して、接骨院を探して訪れた。電気パルスで筋肉を振動させるのが主で、マッサージは短時間だった。
 が、まあ、とりあえず治療を受けたのだ。プラシーボ効果だってある。楽になったかな?

 「痛い!」

 愛犬「リン」が突然リードを引っ張った。左手でリードを盛っていたものだから、衝撃がもろに左肘に来た。2日後のことである。
 何のことはない。我が左肘は、ちっとも快癒の方向に歩んでいてはくれなかったのだ。この衝撃で、むしろ悪化した気さえした。
 「リン」を蹴飛ばしたくなったもんなあ。

 我慢を重ねた。でも、できれば楽になった方がいい。1ヶ月ほどして、別の接骨院を訪ねた。こちらは超音波治療とかで、温かい湯の中に5分間、左肘をつけさせられた。泡湯の中には泡が吹き出している。これが超音波を発生し、痛んだ腱の中から治療してくれるらしい。

 なんだかすっきりした気になって、とりあえず帰宅した。

 さて、すっきりした気分は何日続いたろうか?
 
 1週間ほど前から、風呂上がりに湿布をするようになった。少しはいいようである。が、さくまで「少しは」であり、「よう」なのだ。客観的にみれば、一進一退を繰り返しながら、方向としては悪化に向かっているようにも思える。

 今日も、風呂上がりに湿布を貼った。湿布を貼った腕で指をキーボードに這わせ、この日誌を書いている。

 その傷みが、拙い文章を通じて読者の皆さんに届いているだろうか?
 別に、届かなくてもいいんだけどさ……。

 

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