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 2009年11月1日 代車

 昨日から今日にかけて横浜に行ってきた。そのついでに、愛車を修理に出した。前回ご報告した事故による、ほんの些細な塗料のはげ落ちと、「2009年6月12日 300」で書いた偶然な事故による傷を同時に直す。

 修理工場は、私の担当営業である武田さんが紹介してくれた町工場。武田さんが勤めるディーラーも下請けとして使っている由緒正しい町工場である。
 土曜日、瑛汰を連れて出かけた。

 傷の箇所を確認して、車を預けてきた。町工場で傷を確認してくれた女子社員は、気を使ったのか、あめ玉と折り紙を瑛汰にくれた。
 が、それは今日の話の本筋ではない。本筋は、代車である。

 ご承知のように、私は桐生市で、自分の車を使って仕事をしている。愛車を修理に出している期間中も、私の日常に車は必需品である。

 「はい、代車もご用意してあります」

 見ると、日産プリメーラだった。初代は日本には希有な名車と評価されたのに、モデルチェンジをするたびに評価が下がった不思議な車だ。目の前に駐車していたのが、2代目なのか3代目なのかは確認しなかった。まあ、たかが1週間である。この車でも仕方あるまい。

 「ところで」

 と私は切り出した。確認しておかねばならないことが1点だけある。

 「ETCは付いてるよね?」

 実はこの日、不愉快な思いをしたのだ。佐野藤岡インターで東北道に乗ったが、ETC用のゲートはすべて整備中だった。仕方なく通行券をとり、そのまま走って料金所まで来た。入るときにETCを使ってないのだから、出るときもETC用ゲートは使えない。一般用のゲートに入って、通行券と1000円を渡した。土曜日なのだ。高速道路はどこまで走っても1000円のはずである。
 係員が困った顔をしてこちらを見ている。お姉ちゃん、どうしたの?
 何やら、私に向かっていっている。耳をこらすと、

 「あのう、1750円なんですが……」

 彼女の手には通行券と1000円札が握られている。

 「だって、土日は1000円でしょ?」

 我ながら、当然の突っ込みである。

 「いえ、安くなるのはETCを使ったときだけで、お使いにならない場合は料金表通りということで……」

 いわれてみれば、その通りだ。政策の是非は置くとして、前の自民党政権が、週末と祝日の高速料金を1000円にしたとき、店頭からETCが払底したこともあった。ETCさえつければ、どこまで走っても1000円、に釣られた悲しい庶民の知恵だった。いくら1000円になったからといって、1000円とガソリン代を使って、必要もないところに行く庶民が沢山いたのもNHKのニュースで見た。私には理解が難しい庶民の知恵であった。
 まあ、それはいい。だが、この事態は違う。私の愛車には、買ったときからETCが付いている。1000円に踊らされて付けたものではない。加えて、そんな由緒正しいETC装着車で走ってきた私が通行権を持っているのは、佐野藤岡インターのETC用ゲートが使えなかったからであって、断じて私の落ち度ではない。
 それが1750円?

 「って、おかしくない?」

 と私は詰問した。詰問された彼女は、

 「なるほど」

 と、ETCカードによる精算を提案した。それだと割引を受けらるのだそうだ。
 普段は取り外したことのないETCカードの取り外し方が分からずに苦労したことは、まあいい。でも、佐野藤岡インターのETC専用ゲートが一時使用不可能になったという情報は、料金所に知らされていてもいいのではないか? 知らされていれば、ドライバーは私のような不愉快な思いをすることもなかったのではないか?

 だから、

 「ETCは付いてるよね?」

 という言葉が口をついて出た。まあ、今時ETCが着いていない車の方が珍しいとは思うが……。

 「いえ、付いてないんです」

 …………。
 困った。

 「あのう、明日気流に帰るんだよ。ETCがないと高速料金が高いんだよ。それに、いちいち面倒だし」

 そうですね、と彼女も腕を組んだ。何かを考えているらしい。考えたら、ETCの車載器が突然現れてプリメーラに装着されるのか?

 「お時間、ありますか?」

 と彼女はいった。

 「時間はいいけど、どうして?」

 当然の疑問を口にした。

 「先ほど出した代車にはETCが付いてるんです。その車と取り替えますから、少し待ってください」

 待った。20分ほど待って、新たな代車が登場した。日産グロリアである。

 「この車にはETCが付いています。これを使ってください」

 というわけで、始めてグロリアなる車に乗った。

 「あのう、この車、すぐにスピードが出るんです。この間代車で乗って行かれた方がスピード違反で捕まってしまって。それくらい速いんで、注意してください」

 これは彼女の老婆心である。が、そんなもの、私が気にするはずもない。

 「BMWも、そこそこ速い車だから、まあ大丈夫じゃない?」

 こうして、生まれて始めてグロリアという車に乗り、今日、桐生に戻った。

 いや、戻る前にトラブルがあった。今朝のことである。

 横浜の我が家には2台分の駐車場があるが、現在は次女の車とその旦那の車で埋まっている。そういう事情で、近くの駐車場にこの代車を止め、今朝6時過ぎに駐車場から出した。瑛汰の幼稚園入園のため、前夜から順番取りで幼稚園の前に並んでいた旦那に、温かいコーヒーとサンドイッチでも差し入れてやろうと思い立ったのである。
 駐車場に行くと、夜露でフロントガラスが濡れていた。ワイパーを動かした。

 「おい、それって……」


 フロントガラスの上で左右に振れだした2本のワイパーには、どちらにも尻尾があった。ゴムが劣化して割れていたのである。
 これでは、雨が降ったら走る凶器になる。

 武田さんに相談して、近くの日産ディーラーに行った。ワイパーを取り替えるためだ。が、在庫がない。この車って、そんなに古いの?
 ついでに、この車の基本を聞いた。

 燃費は?
   ――6kmも走ればいいところかな、と。
 高速でも?
   ――10kmはきついかも。

 過去の車とはいえ、とんでもない車である。私のBMWだって一般道でも8km以上走るし、高速に乗れば13km〜15kmは行く。
 グロリア、とんでもない車である。

 ワイパーは、ガソリンスタンドで付け替えた。そして、桐生に戻った。このグロリアに乗って。

 いやな車である。許されることなら、明日は乗りたくない。
 シートが変である。1時間も乗っていると、尻が痛くなる。このシート、体重を尻だけで受け止めるようにできているのか?
 ペダルが変である。アクセル、ブレーキの位置が悪いのか、角度が変なのか。1時間も乗っていると、右足首がおかしくなる。
 ハンドルが変である。妙に軽い。こんな軽さでは、重い車を操っている感じがつかめない。車が、微妙に左右に振れるのもこのハンドルのせいか?
 エンジンが変である。確かによく回る。が、勝手に回っているだけで、私の意志をあまり反映しない。少し踏むとやたらと回転数が上がるし、アクセルを離すと、想定以上のエンジンブレーキがかかる。タコメーターを見ると、120kmぐらいしか出してないのに、4000回転を越えている。100kmに落としても、140kmに上げても回転数はほぼ同じ。どうして?

 という変な車と、今週は付き合う。金曜日に横浜に戻り、車を交換する。

 今週は、できるだけ車に乗らないようにしよう!

 あ、グロリアに乗っていらっしゃる方が悪口雑言、ごめんなさい。
 でも、車の選択にはご一考あってしかるべきかと……。

 ごめんなさい!

 

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