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 2010年6月28日 狂想曲

 このところ、日本列島を吹き渡っているのは、お相撲さんの賭博疑惑である。
 なんでも、本業であるお相撲そっちのけで、プロ野球賭博に血道を上げていたお相撲さんが沢山いたのだそうだ 。

 本来であれば、本業である相撲道に精進しなければならない相撲取りたちが、そんなていたらくでどうする!
 手前たちは、プロ野球賭博が薬剤の資金源であることを知らないのか!

 まあ、世の識者といわれる人たちの言葉を要約すれば、そんなことになるか。識者とは、正義という錦の御旗を押っ立てて、よく怒る人たちの別名である。

 その怒りが天に通じたか、とうとう首を切られるお相撲さんや親方が現れた。身から出た錆。これでもかとばかりにマスコミに情報を押し込まれた大多数の国民の見方はそんなところか。

 そんな報道を見ながら、天の邪鬼である私は、心から恐ろしくなる。嫌な世の中になったなあ、と嘆きたくなる。

 そもそも、賭博って、そんなに悪いことか?

 競輪も競馬も競艇も、おまけにパチンコやスロットルマシンも、立派な賭博である。だが、お相撲さんが競輪や競馬、競艇、パチンコ、スロットルマシンをやったからって、誰も非難しない。
 何故か。国が認めた賭博だからである。キャリアの国家官僚として一時代を築いた人たちが日本競馬界の幹部に天下る。そんなことが平気で行われている。だから、馬券を買っても舟券を買っても、誰も非難しない。日本人はお上に弱い。

 プロ野球賭博は、国が認めていない。それだけのことだ。

 いや、国が認めていない賭博は数多い。賭け麻雀だって賭博である。ゴルフで握る(何かを賭けてプレーする)のも立派な賭博である。
なのに、ごく普通に行われている。私だって、賭け麻雀ぐらいはやった。

 「賭けないと、麻雀って面白くないんだ」

 「チョコレート1枚でも賭けないと、クラブを持っても緊張感がなくてね」


 そういう人が沢山いる。遊びとはそんなものである。

 なのに、なぜ、プロ野球賭博が非難されなければならないのか?

 「だって、相撲そっちのけで野球の勝敗を気にしていた、って証言する元相撲取りもいたぞ」

 ちょっと待て。私だってお金をかけて麻雀をやったときは仕事なんかそっちのけだった。目の前の麻雀牌が世界のすべてだった。
 だからといって、仕事に手抜きをしたわけではない。鉄や麻雀をした翌日も、仕事は粛々とこなした。時には、人目を避けて昼寝を貪ったこともあったが、それは許容範囲のことだろう。

 野球賭博をやったお相撲さんたちだって、稽古で手抜きしたわけではないだろう。本場所の土俵に上がって

 「昨日の野球で大勝ちしたから、今日は負けてもいいや」

 と、八百長まがいの相撲を取ったわけでもないだろう。
 遊びは遊び、仕事は仕事。相撲を仕事として選んだ彼らは、1つでも白星を積み上げていずれは横綱になりたいと夢見ていたに違いない。
 野球賭博は、休み時間の遊びにすぎなかったはずだ。

 それなのに、どうして、相撲界から追放されなくてはならない?

 「だって、野球賭博はヤクザの資金源なんだぜ。警察の狙いもそこにある。ヤクザにもうけさせる。そんなことがあっていいのか」

 あのー、私の記憶によると、ヤクザにもいろいろありまして、縁日などに露店を出す香具師(やし)も、警察の分類ではヤクザの1形態だったはずだ。
 お祭りに、彼らの仕事は欠かせない。露店が出ていない祭りに誰が行く? そもそも、露店なしで祭りが成立する?
 ヤクザの資金源になるのがいけないのだったら、祭りの露店で何かを買うこともいけないことなのか? だって、それだってヤクザの資金源だろ?

 そもそも、だ。国が認めている賭博だって、その収益金がどこに流れているかは闇の中である。確かに、一部は公益事業に使われているが、ヤクザまがいの右よりの団体に流れているとの疑惑も消えていないのだ。
 そうして流れた金が、何かの仕事の見返りにヤクザの手に渡っているとしたら、競馬、競輪、競艇にうつつを抜かしている連中だって難されてしかるべきだと思うのだが。

 どうして、プロ野球賭博に手を染めたお相撲さんたちだけが世の中からつまはじきされるのか?
 マスコミはどうして、連日連夜、彼らを極悪人に仕立て上げる映像や活字を垂れ流し続けるのか?
 そんなことより、ほかに報道しなければならないことがあるとは考えないのか?

 マスコミとはこれまで、世の知性を代表するものだという神話があった。だがいま、マスコミは自らその神話を壊し、普通の人になろうとしている。
 
 あんたら、馬鹿か!
 あ、馬鹿に馬鹿といったら怒るかな?

 

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