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 2011年12月11日 備忘録

 手短に、その後のことを書き記す。備忘録代わりである。

 9日
 入浴、夕食を済ませ、テレビで柔道を見ていたら、桐生市の元有力者O氏から電話が来た。

 「飲んでるんだけどさ、やっぱりギターをやってる人が一緒で、きっと安堂さんより上手いよ。あなたの話をしたらセッションやりたいっていうんだけど。ま、来なくてもいいけどね」

 セッション? 私と? 無理無理!
 が、これは私への挑発である。私は妻殿に決然と言い放った。

 「出かける」

 Martinのエレアコ(エレクトリック・アコースティックギター=アコギでありながら、音を電気増幅するためのアンプを内蔵しているコンサートで使われる)を携えて自宅を出た。

 「何、あなただったの」

 待っていたのは知り合いだった。某有名企業の元副社長だった。何度か、一緒に飲んだことがある。

 「あなた、ギターやってたんですか。僕とセッションっていったって、そりゃあ無理な話ですよ。私、そんな腕前じゃないことは重々自覚してるんで」

 気が楽になって、そういった。

 「いや、そうじゃなくてね」

 彼は、思いもしなかったことを言った。

 「この店で、安堂さんのギターを聞いて『格好いいなあ』って思っちゃったんですよ。それで、ギターを買っちゃいまして」

 この店で。
 いわれてみれば、この店にはそんな恥ずかしい記憶がある。
 8月のことであった。前橋で働く後輩の女性が、着物が欲しいと桐生にやってきた。体が大きい彼女は古着では間に合わず、店に案内して仕立てを頼んだ。そのまま帰すのも可愛そうだからウナギを御馳走し、2次会にこの店に連れてきた。
 そこで私は、店の人たちに挑発されるまま、

 Tears in Heaven

 を弾き語ってしまったのである。
 酒を飲んだ上での弾き語りである。決して満足のいくできではなかった。店の人々からは、弾き間違ったときの対処法、マイクの使い方、様々なアドバイスを受ける始末であった。つまり、そのようなできだったということだ。私の個人史の中では、「恥」の項目に含まれる出来事である。

 いわれてみれば、その時、彼がいた。
 だけど、あのときの私を見て、ギターを買ってしまうおっちょこちょいがいたとは……。ひょっとしたら、私のギター弾き語りには、人の心を揺さぶる何ものかがあるのか?
 2年以上もギター教室に金を注ぎ込んだ身からすれば、心温まる話であった。ちなみに、彼はMartinD28を買ったそうだ。

 「いや、僕はD41と、どういう訳か、DCPA3の2台もってるんですよね」

 と話が盛り上がったのはいうまでもない。

 ついでに、また恥をかいた。薦められるままに、

 Tears in Heaven
 Layla
 San Francisco Bay Blues


 おまけに、岡林信康の

 ジェームス・ディーンにはなれなかったけど

 の一節までやってしまった。
 自宅で飲み、その店に行って飲み、のあとである。飲まなくてもたいした腕ではない私のギターが、飲んだあとうまくいくわけがない。

 よせばいいのに、挑発に乗ってまた、恥をかいてしまった……。
 まあ、恥をかけるのも生きているからだと思うことにする。

 10日
 行ってきた、クラプトンのコンサート。
 いつもながら、聞き惚れる2時間。といっても、今回はスティーブ・ウィンウッドとのデュオだから、時折知らない曲もやる。つまらない曲も流れる。
 やっぱ、クラプトン単独の方がいいな、と。
 そうそう、

 Wonderful Tonight

 を、アコギでやった。エレキだとチョーキングで出す音を、スライド奏法で出していた。なるほど、エレキに比べて弦が固く、全音チョーキングなんて無理なアコギではこの曲はできないかと思っていたが、そんな手もあったか。
 明日からの練習課題が一つ増えた。うん、レパートリーの一つに、この曲も加えたいもんなあ。

 終わって、息子と銀座で食事。天丹の火鍋である。久々だったが、やっぱり美味かった。
 2人で1万9000円。

 「えっ、そんなにしたの!」

 と息子がいった。

 「だけど、考えてみろ。生ビール、何杯ずつ飲んだ? 8杯? 9杯? 1杯600円としても、まあ、ビールだけで1万円超えてるんじゃないか?」

 酒が強いのは遺伝か。酔いつぶれた仲間、時には女の子を介抱できる快感はあるが、日常的に金がかかる。これ、いい遺伝子なのか、悪い遺伝子なのか。

 横浜の、本来私のものである家に戻り、昼間に交わした約束に従って、寝ている瑛汰を抱いて私の布団に入れ、2人で寝る。

 そうそう、瑛汰と璃子にクリスマスプレゼントを渡した。瑛汰はUNOアタックとUNOH2O。璃子はアンパンマンのぬいぐるみとおいかけっこアンパンマン。赤い袋に入れてもっていったから、さながら、日時を間違えたサンタさんであった。
 瑛汰とはUNOで遊び、璃子は頭をたたくと唄いながら歩き回るおいかけっこアンパンマンにご満悦だった。もうひとつ、身長70 cmの大型アンパンマンぬいぐるみは、並べてみると璃子より大きく、取り扱いに困っていたようである。嬉しそうではあったが。

 11日
 昼食を済ませて桐生へ。
 1時間半ほどで着いた。走行距離160 kmほどだから、まあ、適当な速度で走ってきたということである。

 というわけで、この週末、ギターの練習ができていない。明日から気合いを入れなければ。

 

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