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 2013年4月21日 ガリ勉

 どうしてこんなに楽しいんだろう、と我ながら不思議である。
 思いつきで始めた中学数学の復習は、すでにして

 「ハイクラス 徹底問題集」(文理)

 に移った。国立、難関私立高校制覇、とうたってある。実際に出題された高校入試問題から難しいものばかりを集めた、いわゆる難問集である。

 「いくら難問っていったって、たかが中学の数学じゃないか」

 となめていた。
 いや、これ、その、たかが中学数学とはいえない難しさである、と思い知ったのは始めてからのことだった。たった1ページやり通すのに、1時間や2時間はあっという間に過ぎていく。

 今日は朝食後少しだけ取り組み、あとは採り貯めた映画の整理をした。昼食後、雨が上がったのを見て車を洗い、終えてすぐに問題集に向かった。始めたのは、多分、午後2時前。ふと気がつくと、時計の針は午後4時を大きく回っていた。
 ということは、今日の数学の勉強時間は合わせて3時間。

 「中学のころ、これほど勉強していたら、私の現在は大きく変わっていたはず」

 というほどの勉強ぶりである。憑かれている、と表現してもいいのかも知れない。

 にしてもだ。
 確かに、全盛期に比べて頭の回転は落ちている。計算が遅い。計算するのに、いちいち、計算方法を確認が必要である。

 「えーっと、分数の割り算は逆数をかけるんだったな。いや、待てよ、2分の1割る3分の1って、本当に2分の1かける3でよかったっけ? そもそも分数で割るってどういうことだ?」

 などと考え考え進めるものだから、やたらと時間がかかるのである。
 その上、計算からすっかり遠ざかっているものだから、計算間違いがやたらと多い。時間がかかるのも仕方がないのである。

 そして、それだけではないのだ。

 「えーっ、これ、どうやって解くんだ?」

 と頭を抱える問題も頻出するのである。例えば、

 「表に1から200までの数字が書いてある200枚のカードを、すべて表にしておき、次のような操作を行い、操作が終わったときに裏になっているカードの枚数を求めなさい。
 操作1 1の倍数が書いてあるカードをすべてひっくり返す。
 操作2 2の倍数が書いてあるカードをすべてひっくり返す。
 操作3 3の倍数が書いてあるカードをすべてひっくり返す。
  ・
  ・ 
  ・
 操作199 199の倍数が書いてあるカードをすべてひっくり返す。
 操作200 200の倍数が書いてあるカードをすべてひっくり返す」


 いかがです? これ、高校入試の問題らしいんだよね。でも……。

 最初は手も足も出なかった。
 だるまさんになっているのもまずいと思い、とりあえず、操作1を頭の中でやってみた。この操作では200枚すべてがひっくり返る。
 操作2は?
 うん、1と書いてるカードはひっくり返ったままだが、2の倍数、つまり偶数が書いてあるカードはすべてひっくり返る。これが延々と200回も繰り返されるわけだ。どういうこと? なんで、こんな無駄な作業をするの? という素朴な疑問には、この問題は口をつぐむ。

 天井を見上げ、タバコを吸い、操作5、6あたりまでの作業を紙の上で繰り返しているうちに、ふとひらめいた。

 「例えば、50と書いてあるカードは何回ひっくり返るんだ? 操作1でひっくり返る。操作2もひっくり返る。操作3、4はそのまま。5はひっくり返る。6、7,8,9はそのままで、10でひっくり返る。ン? そうか、それぞれのカードは、自分の約数回目の操作の時にひっくり返るんだ。そして、ひっくり返る回数が奇数なら結果は裏になり、偶数なら表になる。つまり、約数の数が奇数である数字が1から200までの間にいくつあるかを出せばいいんだ」

 そこまではすんなり、といっても10分少々はかかってたどり着いた。だが、ここで再び壁にぶつかる。

 「約数の数って、どうやって出すんだ!?」

 どう考えてもわからない。そんな法則性のある計算の仕方ってあったか?
 わからないときは、ネットに頼る。私が中学生の時にはなかった助けである。

 あった、あった。
 それによると、素因数分解をして

 AP1 ×P2 ×P3 ×P4 ×……×Pn

 である場合、約数の数は

 (一+1)(二+1)(三+1)(四+1)…(〜+1)個

 あるのだという。
 あ、漢数字の一,二,三,四は単なる記号だと思って読んで下さい。これ、指数です。本当はa1,a2,a3,a4,anとしたかったんだけど、htmlで表記するにはどうしたらいいのか、わからなかったものだから……。

 さて、ここまではわかった。でも、この式を使ったところで、どうやったら奇数個の約数を持つ数をあぶり出せる?

 1から200までの数をすべて素因数分解すれば、正解は出るはずだ。でも、200回も計算するか? 

 これ以上はネットで見てもわからない。仕方なく解答を見た。途中までは、私の考えは正しかった。それはいい。しかし、奇数個の約数を持つ数の出し方には唖然とした。

 「約数が奇数個ある数はk2の形をしたものだけである」

 解答の解説はこれだけである。私は、解答を何度読んでも理解できなかった。何故? なぜ? ナゼ? Why?

 この問題集、不親切である。あとで「重要ポイント」と書かれているところを見たら、

 「約数の個数を求める計算式など、教科書に載っていない関係式も理解しておこう」

 とあった。それなのに、関係式を理解するための解説は皆無。どうやって理解したらいいんだ?

 そうか、約数の個数を求める計算って、私は教えてもらったことがなかったんだ。何しろ、私は小学校から高校まで、塾と名のつくところに行ったことがない。おまけに、中学時代は勉強した記憶がほとんどない。
 この問題、私に解けなくて当たり前なのである。

 だけど、その時解けないのはいいとして、解き方を理解しておかねば、啓樹や瑛汰、璃子、嵩悟に聞かれたときに説明してあげられない。
 解答を見ても理解できない私は、さてどうしたらいいのか?

 問題集とにらめっこしながら、そんなことまで考えていると時間などあっという間にたってしまう。

 私はいま、生まれて初めてガリ勉をしているのかもしれない。
 にしても、高校受験って、本当に大変だなあ……。

 

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