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 2013年12月22日 賀状

 昨日から、賀状づくりに取り組んだ。なにしろ、3連休である。この間にやらねば、年末までもつれ込む。それだけは避けたい。

 取りかかったのは昨日朝のことだ。
 まず、今年いただいた賀状、そのあとで来た転居通知、年賀欠礼状を見ながら、住所録に手を入れる。

 「そういえばこいつ、賀状が来なくなって久しいな。元気にしてるんだろうか?」

 今春、届け先不明で戻ってきた年賀ハガキを見ながら思う。

 「ああ、この娘、そういえば一度も賀状をくれたことがない。俺は出したんだけどなあ」

 若い人にはこういう人もいる。ひょっとしたら、日本語を書くのが不得意なのか。

 「そうか、この人には、ネットオーディオを教えてあげたい」

 などと物思いにふけりながら住所録を触っていると、午前中の時間など、あっという間に過ぎ去る。

 実はこの日、朝から、妻殿の不規則発言が続いた。午前中の2件は、聞こえないふりをしてやり過ごした。意識的に耳を遠くするのも、長すぎる結婚生活を送る男の生きる術である。
 で、昼食を済ませて年賀ハガキの通信面作成に取りかかろうとしていたとき、この日3度目の不規則発言が来た。その瞬間、私は

 プッツン

 と音を立てて切れてしまった。

 いや、夫婦げんかは犬も食わぬ。ましてや、40年以上が立った老夫婦の夫婦げんかなど、腐臭を発しているに違いない。よって、その内容を語ることはせぬ。
 語りはしないが、しかし、とにかく私は切れてしまった。
 といっても、妻女殿に殴りかかったわけではない。口汚く罵ったわけでもない。

 私はになった。

 そこまではいい。ま、どちらのご家庭にも、時折発生することであると想像する。
 困ったのは、貝になった瞬間から、すべてがアホらしくなったことである。何をする気もしない。ましてや、年賀ハガキの通信面の文章など、工夫する気力もない。

 こんな時は、何もしないに限る。賀状? まだ連休は2日も残ってるぜ。
 賀状を作る気にも、数学を解く気にも、ギターをつま弾く気にも、映画を鑑賞する気にも、とにかく、何をやる気にもなれない私は、読書の世界に逃避した。
 不思議なことに、この世界にだけは、どんなときでも入っていける。


 というわけで、賀状づくりは今日にずれ込んだ。
 とりあえずの文面が出来上がったのは昼前である。
 昼食を済ませて印刷に取りかかった。合計200枚。まず宛名面を刷り、続いて通信面に取りかかった。

 「インクがなくなりました」

 とのウォーニングが出たのは、70枚ほど印刷したときのことだ。

 「そうか。えーっと、買い置きのインクが……」

 なかった
 やむなく、インクを買いに出かけた。

 それまで使っていたのは互換インクである。つまり、正規品に比べたら遥かに安い。わずか5分の1の価格である。
 が、ご近所の家電量販店では、同じ品は扱っていなかった。

 「これ、互換インクだよね」

 「はい、そうですが」

 「6個セットで正規品と1000円ぐらいしか違わないけど、これ、ひょっとして、それぞれの色が2本ずつ入ってる?」

 「いえ、1本ずつですが」


 差額が3000円、4000円なら互換インクを考える。でも、1000円?
 であれば、と正規品を購入した。7000円出して、お釣りは20円。

 家に戻ってインクタンクを取り替えた。取り替えてびっくりした。

 それまで装着していた互換品、なんとインクタンクの容量が半分、つまりインクが正規品の半分しか入っていない!

 ま、正規品の5分の1以下の価格だから、それでも安いのだけれど、インクが半分……。
 インクの量を2倍にしたって、価格は2倍にはなるまい。それでも正規品に比べれば十分に安いはずだが、やっぱり

 見た目の安さ

 にこだわらねば売れないのか。

 ネットで物を売るメーカーの思惑のあり方を垣間見た気がした。
 でも、それで長続きするのかな……。

 
 とあれこれやっているうちに、印刷も終了した。

 夕食の時である。
 妻女殿が大きな国語辞典を引っ張り出し、調べ始めた。

 「珍しいこともあるものよ」

 と見ていると、怖ず怖ずと質問をぶつけてきた。

 「私、ものを知らないんだけど……」

 何年一緒にいる。そのようなことはとうに承知している。

 「よっ越し、って言葉があるの?」

 「何だ、それ?」

 「だって、今日つくってもらった年賀状に、『期限は8月末。よっ越しは苦ですが』って、書いてあるのよ」

 ん?

 「それ、『引っ越し』のミスだな」

 「あ、やっぱりそうなの。いや、私、何にも知らないから、ひょっとしたら『よっ越し』という言葉があるのかと思って、辞書で見てたんだけど」

 「俺のパンチミス、点検ミスだ。1枚ずつ直すしかない。あるいは目を瞑って出すか」

 しかし、引っ越しがよっ越し。これ、パンチミスではない。そのようなパンチミスはありえない。そもそも、「よっこし」とキーボードを叩いて変換キーを押すと「よっこし」にしかならないし。
 おれ、どんなミスをしたんだ?

 年末。何とも不思議なことが起きる。
 これから、すべての年賀ハガキを手動で訂正せねばならない。

 ま、まだ22日である。例年に比べればとてつもなく早い時期に賀状が仕上がった。訂正を入れる時間は十分にある。焦ることはないのだ。


 啓樹、瑛汰、璃子、嵩悟あてのクリスマスプレゼント、すべて発送したというメールが、先ほどまでにAmazonから来た。
 そういえば、明後日はクリスマスイブ。4人が心待ちにしているサンタさんからの贈りものが、手元に届く日である。
 私の元へは何も来ないが。

 クリスチャンになろうかな、この時期だけ。
 Martin000-42ECを下さいって、お願いして……。

 

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