●日誌一覧

シネマらかす

グルメらかす

音らかす

旅らかす

スキーらかす

事件らかす

 2014年1月17日 劣化する知性——NHK

 天下のNHKが特ダネをモノしたらしい。
 正午のニュースも、夜7時のニュースも、トップを飾ったのはあのノベルティスファーマである。

 ノベルティスファーマといえば、世界史であれほどカタカナの固有名詞に苦労した、苦労したのに取りこぼした私でも、何故か記憶に残る会社名だ。降圧剤の臨床試験で、いかにもよく効くようにデータを改竄した、として、とうとう厚労省が刑事告発までした会社である。
 余りたちの良くない会社ではあるのだろう。

 さて、NHKによると、そのノベルティスファーマが、またまたやってくれた。
 今度は白血病治療薬の副作用を調べる臨床試験である。

 「おやおや、今度は白血病? 懲りない会社だね」

 と、どうしても先入観を持ちながらニュースを見た。
 それによると、臨床試験は東大病院が元締めで、いくつかの医療機関が参加して実施された。まあ、ここまではおかしなところはない。
 で、当初の計画だと、参加した医療機関それぞれの患者データは、ファックスで東大病院に送ることになっていた。ところが、約半数の医療機関の患者データを、ノベルティスファーマの営業社員が東大に運んだ。

 まあ、縮めて表現すれば、それだけのことである。それが、NHKによると、大変にけしからぬことらしい。根拠はただひとつである。

 降圧剤問題で叩かれたノベルティスファーマは昨年7月、

 「研究者が実施すべき業務に社員は関与しない」

 との再発防止策を公表した。
 自らが公表した再発防止策を、白血病治療薬のデータの取り扱いは破っているではないか、というだけである。話がここまで進んで、先入観も消え失せた。
 ノベルティスファーマ、今回は悪くない!


 何らかの問題に直面したとき、我々は主要な問題と些末な問題に分けて考えなければとんでもないことになってしまう。
 例えば、知人が交通事故で頭を強打したとしよう。主要な問題は、絶対に頭部を動かさず、一刻も早く救急車を呼んで患者を医療機関に運ぶことである。間違っても

 「おい。大丈夫か?!」

 と揺り動かしてはならない。ヘタをすれば患者の生命にもかかわりかねない。
 無論、心配であろう。心配するのはいい。だが、心配している自分を安心させるのは、この際、些末な問題なのである。

 さて、白血病治療薬問題で主要な問題とは何か。

 患者データを東大病院に運んだというノベルティスファーマの営業マンたちは、自社の製品に有利になるよう、患者データを書き換えたのか?

 この1点である。
 だが、この、肝心な、ニュースの根幹とも言えることについては、NHKは全く触れない。肝心な点に触れないまま、

 「けしからん」

 と、ノベルティスファーマを非難する。
 はっきり言おう。これは、不当な言いがかりというものである。天下のNHKだから、何をいっても勝手、池に落ちた犬は徹底的に叩けとでも考えたか?

 「それでも」

 という人がいるかもしれぬ。

 「ノベルティスファーマは、自ら公表した再発防止策に違反しているではないか。それはけしからんことだろう」

 さて、ノベルティスファーマの再発防止策は、研究者が実施すべき業務、に、社員は関わらないといっている。全く正当なことだ。
 だが、患者のデータを元締めである東大病院に伝えることが、研究者が実施すべき業務なのか? 違うだろう? 研究者ってそんなに暇でいてもらっては困るだろ?

 と私は考える。
 よって、ノベルティスファーマの営業マンが患者データを運んだというだけで、ノベルティスファーマは信用ならぬ会社であるというイメージを強烈に打ち出すNHKに、知性の劣化を見る。

 不当な言いがかりをつけたことで落っこちちゃうのは、言いがかりをつけた方の威信、信用力だと思うのだが、NHKにはそのようにまっとうに考える取材記者、デスク、部長はいなくなったのか?

 大河ドラマといい、ニュースといい、NHKの劣化には目に余るものがある。

 あ、

 「ごちそうさん」

 は、結構楽しく見てるけどね。食い物、美味そうだし。


 明日は朝から横浜に行く。
 春に米国に赴任する長男が、2週間ほどの米国出張から明日戻る。
 この正月には、親の元に来なかった四日市の長女が、

 「だったら、お兄ちゃんの壮行会をやろう」

 と言い出したらしい・たまたま、長女の旦那も休みであるため、明日は横浜に来るという。

 というわけで、明日は啓樹、瑛汰、璃子、嵩悟と一緒になる。
 さて、風呂にはどう入ろうか。
 最初は啓樹と瑛汰が一緒か。でも、璃子も嵩悟も一緒に入りたがるだろうし、5人では入れるほど広い風呂ではないし……。

 こんなことしか考えることがないというのは、平和なことだ。


 今日は健康診断であった。
 血圧が高かった。記憶によると、154——92。まあ、確かに高めである。
 12月から、自宅でも血圧測定を再開した。
 一時は、測っても測っても上が110——120、下が75——85で、

 「これなら、毎日測る必要もなかろう」

 とやめていたのを再会したのは、何となく血圧が高いのかな、という自覚があったからである。
 再開後の自宅血圧は、上が128——147、下が79——91というところ。確かにやや高めだが、それほど心配するほどの数値ではない。何しろ、私は64歳なのである。

 健康診断に行くと上がる血圧。
 俺、白衣を見ると緊張するのかな?

 誰だ、

 「あんた、それは違う。あんたは白衣を見ると興奮するんだ」

 などと不埒なことをいうのは!

 ま、白衣の中身がそれなりのものなら、私も貴君の説に賛同しないこともない。しかし、私が健康診断に行く病院の白衣の中身は、見ただけで萎えちゃいそうなものばかりなのである。貴君に賛同したくても、賛同できないのが哀しいのである。

 ということは、やっぱり私、緊張症?

 

前の日誌                             
無断               メール