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 2014年4月20日 リンカーン

 という映画を、昨夜見た。2012年、アカデミー賞の主演男優賞、美術賞を受賞したスティーヴン・スピルバーグ監督の作品である。イランのアメリカ大使館人質事件を素材にした「アルゴ」と作品賞を競い合った。

 おりから、米国は南北戦争の真っ最中。北の大統領であるリンカーンは、戦争の勝利が見え始めたとき、奴隷制度の撤廃を定める合衆国憲法修正第13条の成立を期す。
 戦争の最中、リンカーンは著名な奴隷解放宣言を出す。それによって、リンカーンの率いる北軍に身を投じ、自分たちの解放を戦い採ろうと銃をとった黒人も沢山いた。しかし、「宣言」では軽すぎる。戦争が終わり、のど元過ぎれば、すべてが元の木阿弥になりかねない。
 であれば、黒人たちの自由を確かなものにするには憲法に書き加えるしかない。それが修正第13条である。上院はすでに通過していた。しかし、下院は1度否決。それでも、リンカーンは再度下院に改正案を上程する。
 リンカーンの与党・共和党は下院で多数を占めるが、修正案可決に必要な3分の2の議席は持っていない。成立は無理だという周りに目もくれず、リンカーンは、奴隷解放に反対す民主党の切り崩しに乗り出す……。

 という、あくまでリンカーンをヒーローにする映画であって、深みはない。何故に人は平等なのかという哲理を読み取ろうと思って見ると当てが外れる。何故か分からないがリンカーンは奴隷解放論者で、ホワイトハウスでもメードや執事には黒人を使っている。何故彼が解放論者になったかは全く描かれない。この映画におけるリンカーンは、生まれながららの正義の人である。
 
 という目で見れば、作品賞を取れなかったのは当然である。もっとも、「アルゴ」もたいした映画ではない。
 このところ私は、見た作品を「金」「銀」「赤」「青」のシールで評価している。名作だと感動したのが「金」、何でこんな映画が世に存在する? というのが「青」。「銀」と「赤」はどの途中である。
 それによると、「リンカーン」も「アルゴ」も「銀」である。そこそこうまく作ってあるけどねえ、という程度の作品にすぎない。

 つまり、ここで取り上げたのは、この作品をお薦めしたり、切り刻んだりするためではない。この映画で初めて知って驚いたことがあったからである。

 上にも書いたが、リンカーンは共和党の大統領である。そして、共和党は一丸となって奴隷制廃止を実現しようとする。
 えっ、共和党が?
 だって、共和党といえば、赤狩りのマッカーシーだぜ。三流俳優上がりのレーガンだぜ。イラクに大量破壊兵器があると嘘をでっち上げて戦争を始めたアホのブッシュだぜ。軍事産業利権、油産業利権、とにかくあらゆる利権をあさるごりごりの保守派だぜ。
 それが、黒人奴隷の解放を担った?

 待ったをかけるのは民主党だ。それも米国の民主党だ。あのマリリン・モンローとやっちゃったというケネディがおり、フェラ大好きのクリントンがいて、初の黒人大統領オバマがいる。
 いや、日本の民主党なら

 「ひょっとしたらそうかも」

 とも考える。何しろ、あの火星人に、自称原発の専門家であるアホ菅に、ドジョウ。うん、あいつらなら、奴隷制が必要なことをあれこれくっちゃべるかもしれない。
 だけど、本家本元の、アメリカの民主党だぜ。よくいえば理念先行型で、悪くいえば青臭い。貧しい大衆を大事にするリベラル、というのが、マスメディアですり込まれたアメリカ民主党のイメージではないか。
 それが

 「黒人と白人、これ、同じものなのか?」

 とか

 「いま国内の黒人奴隷を自由にしたら、混乱が起きるだけだ」

 なんていって、憲法修正13条に反対する。

 いやあ、歴史とは分からぬものである。あのブッシュがリンカーンの末裔? 


 前回に日誌でも少し触れたが、我が妻女殿、金曜日の受診以降、何となく元気である。
 
 前橋日赤では、血栓を溶かす薬を処方された。夕食後2錠呑むのだそうである。1日1回。負担の少ない薬である。
 で、昨朝、

 「少しは体調良くなったか}

 と聞いた。血栓を溶かす薬が、まさか1回で効き目を現すとは思えないが、そのような事でも話題にしないと我が家では会話が生まれない。
 ところが、である。

 「えっ、なんで?」

 これが妻女殿の反応であった。そりゃあねえだろ!

 「だって、昨日から薬を飲んでるんだろう?」

 それでも、妻女殿は怪訝な顔をする。

 昨日は呑んでないわよ。だって夕食後に飲む薬だもん。今日から呑むんだから」

 不思議な計算をする方だ。

 「おい、昨日戻ってきたのは夕方5時ぐらいだし、そのあと、夕食に寿司を食いに行ったじゃないか、寿司は夕食じゃないのか?」

 私の論理は、どうしてこのようにいつも真っ直ぐ、正しいのだろう。

 「あ、いわれてみればそうよね。昨日呑んでも良かったののよね。呑まなきゃいけなかったのよね。忘れてた。呑むの、今日から」


 で、昨夕は、確かに夕食後服用していた。そして、今日、変化が起きた。

 我が家のネットワークオーディオで、朝からアルバムを3枚再生した。まず、浅川マキの「灯ともし頃」。浅川マキのヴォーカルより、バックの演奏がゾクゾクする。続いて、ブルース・スプリングスティーンの「We shall overcome」、3枚目はPANTA「プラハからの手紙」である。

 いや、何故こんなことを細々と書くのかというと、連続して3枚のアルバムを再生するのは、近頃絶えてなかった快挙だからである。
 これまでだと、1枚目で嫌な顔をされた。2枚目を再生しつつ事務室に入って事務作業をすると(居間と筒抜けなので、高音質ではないにせよ、音楽は楽しむことができる)、突然音楽が途絶えた。妻女殿がお消しになるのである。このような状況では3枚目の再生など及びもつかぬ。

 恐らく、体調の不良が音楽を楽しむゆとりをなくしていたのであろう。いかなる音楽が流れてこようと、

 「五月蠅い!」

 としか聞こえない。病とはそのようなものである。とは理解する。

 しかし、私は同居するものである。音楽を好むものである。クリスキットを採用し、ネットワークオーディオにも手を出したものである。いい音で音楽を聴きたいと願うものである。
 このような家の中でどうしたらいい?

 それが、今日は朝から3枚連続の再生である。よほど気分が良かったか。病がかなり遠くまで去っていったか。
 だけど、さ。血栓を溶かす薬を飲んだのは、まだ昨夕だけだぜ。それでこれほど効き目が出る?
 ま、これも
 
 健康は気から

 であろうか。


 昨日、西瓜を買ってきた。農協の販売店で

 「もう甘いよ」

 といわれてのことである。直径15cm程度の小玉が1000円。
 お召し上がりなった妻女殿は

 「うん、これ、甘い!」

 とおっしゃった。
 私には、昼食後に扇形3切れが出た。今朝は朝食後に6分の1ほどの三日月が私の前にあった。
 そして昼前、

 「あの西瓜、甘いからなくなっちゃったのよね」

 とおっしゃった。
 私は昼食を終え、数学の時間を楽しむと、車で農協の販売店に出かけた。ネギとホウレンソウと、そして前日と同じ西瓜を2玉買ってきた。

 2玉。私の口に入るのはどれくらいだろう?
 前回通りだと、仰木型6切れに3分の1の三日月型、か? ま、いいけど。

 西瓜はまだ包丁を入れられず、台所の床に置いてある。


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