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 2015年7月5日 恐妻

 妻女殿の歯の治療のため、昨日横浜に戻り、今朝戻ってきた。この間、いろいろなことが起きた。

 瑛汰の誕生日は7月13日である。何をプレゼントするかは本人の希望を聞いて決めるのだが、瑛汰のリクエストは

 

 であった。それも、生半可な量ではない。その数、実に15冊。リトルバンパイアの1〜13に加え、少年探偵ブラウンの4.5であった。
 すべてamazonで注文した。うち1冊だけ、新刊では手に入らないものがあった。やむなく中古本を頼んだのだが、これが想定外の事態を引き起こした。
 中古で買ったのは、「少年探偵ブラウン<4>」である。売価は10円

 「えっ、ホント? あれ、10円なの?」

 電話で話すと、その感動が、次女一家を飲み込んだ。
 その感動が継続していた昨日、次女の家に行くと、瑛汰が駆け寄ってきた。

 「ボス、瑛汰がほしい本のリストをつくったんだ」

 見ると

 「えいたがほしい本pickup帳」

 とある。
 だって、瑛汰。本は買ったばっかりだろう。買いすぎると、またママに怒られるぞ。
 前回横浜を訪れた際、限りなく本を欲しがる瑛汰と、それを止めようとするママは勢いよくぶつかり、瑛汰は一時、風呂の更衣室にこもって抗議の意思表示をしたのである。

 「あのね、中古の本でいいの。それならいいって、ママも言ったの」

 見ると、全56冊。こんなに?

 「だって、あの本、10円でしょ。だったらいいかと思って」

 とは、瑛汰のママである次女の言である。
 なんでも、誕生日プレゼントの本が2日に分けて届いたとき、瑛汰の目が輝いていたのだという。今にもよだれを垂らさんばかりの表情だったそうだ

 「もう、この子はお父さんと一緒で、とにかく本があれば嬉しいのなら、10円であんなに綺麗な本を買えるんだったらいいかなって」

 いいかな、って、料金を払うのは私なのだが。
 まあ、子どものうちに大量の本を読むことは精神的成長の糧になる。私も、瑛汰だけでなく、啓樹にももっと本を娵と薦めている。であれば、私としても挑まれれば受けて立たねばならぬ。
 で、本日自宅に戻って、56冊中17冊を発注した。1円から557円まで売価はそれぞれだが、送料込みで7000円強にしかならない。

 「瑛汰、ロアルド・ダール・コレクションは全部注文したからな」

 と電話をしたら、

 それだけ? 他の本は?」

 というので

 「他の本は、瑛汰が今ある本を読んだら注文する」

 と突き放したら、素直に引き下がった。だから、それで終わるはずであった。

 「ボス」

 電話から流れてきた声は、璃子である。

 「あのね、璃子もほしい本があるの」

 お兄ちゃんが大量の書籍を入手するのを見て、5歳になったばかりの璃子も意欲をかき立てられたらしい。

 「お兄ちゃんと同じように古い本でいいんだよ」

 ショートメールで5冊の本が指定されてきた。amazonで検索すると、うち2冊は中古本で適当なものがあったが、ほかは送料まで加えれば新刊を買った方が得、という価格帯であった。

 「ということなんだけど」

 と次女に電話を入れ、2冊だけ発注した。
 しかし、瑛汰と璃子の本が増え続ける。すでに、私の本棚の一部も、2人の本に占領されていた。ために、私の本棚にはもうほとんどゆとりはない。これからの本は何処にしまうつもりなのだろう? 私の本を整理するしかないか?


 さて、横浜への行き帰りにお世話になったカーナビの話である。
 当初からわが車に取り付けてあったカーナビが9年の酷使に耐えかねて身罷ったことはご報告した。しかし、勝手に身罷られては困るので、ヤフオクで中古のナビ本体を購入したこともすでに書いた。その、新しく我が家にやってきたナビの調子がいまいちであることも、レポートしたと思う。

 さて、その中古ナビの「いまいちぶり」である。
 最初に取り付けたときは正常に働いた。
 翌日、車のエンジンをかけても地図データを読み込まなかった。身罷った私のナビと同じ症状である。

 「ん?」

 と思い、信号待ちしているときにエンジンを一度切ってかけ直したら、正常に働いた。

 「これなら何とかなる」

 と思わせてくれたのはそこまでだった。
 以後は、なかなか動いてくれない。最近は、運転席の横にあるモニターは、いつも青一色である。地図など何も表示されないから、全くの役立たずだ。持ち主である私はもうすっかり諦めており、必要なときはiPhoneにダウンロードした無料のナビに道案内を頼っている。何かと使いにくさはあるが、それでもコストゼロで使えるのは魅力だ。

 というわけで昨日、桐生から横浜に出るときも、運転席に座ってエンジンをかけ、iPhoneを車の電源につないでナビを立ち上げ、目的地を入力した。そのころ妻女殿が車にたどり着かれ、助手席にお座りなった。
 で、さて出発しようと目線をあげると、
 
 「あれ、モニターに地図が出てる!」

 そうなのである。何をしたわけでもないのに車に設置したカーナビが、正常に作動しているのである。こいつ、俺がひとりで乗るときはウンともスンとも言わないくせに、妻女殿が乗ってくると動くのか? 

 当初はムッとしたが、やがて

 「なかなか世渡り上手なナビではないか」

 と思い直した。
 車の中が私ひとりなら、ナビが作動しなくても

 「ちぇっ」

 という一言があるだけである。いや、最近はその一言すらない。だから、もちろん、叩かれることも蹴飛ばされることもない。
 だが、妻女殿となると、話は変わってくる。

 「何、これ。動いてないじゃない。何か、ネットで買って取り替えたんじゃなかったの? 買ったばかりなのにどうして動かないの? それっておかしいじゃない。お金を溝に捨てたのと同じでしょ。文句言ったの? 言ってない!? どうして文句ぐらい言わないのよ。だいたいあんたという人は、その辺が甘いんだから。役に立たない機械なら突っ返すのが当たり前でしょ。そもそも、あんたは……」

 てなことを延々と聞かされるに決まっているのである。このナビ、それを見越して

 「おう、奥様がご同乗されるか。であれば、この際だけは、万難を排して働かなきゃ」

 とでも思ったか?
 私と同じ恐妻家か?


 その恐妻家ナビも、どういう訳か、横浜から桐生に向かう際にはウンともスンとも言わずにお休みになっていた。片道だけ働いたのだから役目は果たしたとでも開き直っているのか?

 「やっぱりだめだな、ナビ」

 「どうするの」

 「うん、iPhoneのナビでまったく困らなかったから、まあ、この車を手放すまではそれでいいんじゃないか?」

 「そうね、それで十分よね」


 干しイカより乾いた夫婦に、久々に中身のある会話を車中でさせたのは、身罷ったナビが残した功徳であるのかも知れない。

 話は変わるが、このところ、何故か血圧が高めだ。
 心静かな暮らしを心がけよう。わが身近にいらっしゃる方々は、ご協力をよろしく!



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