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 2015年7月29日 夏休み

 はまだ取っていない。
 というか、ここ数年、事前に申告しての夏休みは取っていない。いずれ、子供たちがそれぞれの都合に合わせて表敬訪問をしてくるだろうから、それに合わせて夏休みを取ろう、というのが桐生に来てからのスタンスである。つまり、私の都合では夏休みを事前に確保することができない。

 で、今年はまだ、どこからも

 「○○日に行くからね」

 という申告がない。このままでは、制度的な夏休みを取らずじまいになるかも知れない。
 まあ、四日市も横浜も、それぞれ子どもが大きくなって、それぞれのスケジュールがあるのだろう。が、せっかくの夏、どこからも申告がないのは、やや心寂しいものがある。

 というわけで、制度的な夏休みは未だ未消化である。だが、実質的には、このところ毎日が夏休みである。
 今日は少しましだったが、この連日の暑さの中で、体と心をすり減らすような仕事をするのは、自然の道に反することである。
 エアコンを効かせた室内から一歩外に出るだけで汗が噴き出すような暑さというのは、

 「今日は働くな! お前たちに静かな日を与えるために吾は精力を振り絞って熱を発して要るのであるぞ」

 という自然からのメッセージである。
 だから、我慢ならないほど熱い日は、

 「今日は仕事なし!」

 と自主的に決めるのが自然の道に沿うことだ。
 で、外に出ることを放棄しよう。それでも仕事をせねばと思う真面目な方は、普段貯め込んでいた事務作業をこなすのもよろしい。それはいやだという方は、自宅で読書するなり、貯まりに貯まった映画を昼間から見るなり、パソコンでゲームに興じるなり、それにも疲れたら昼寝をするなり、つまり、思うがママ、快適に過ごされるのがよろしい。
 だって、無理に外に出て熱中症にでもなってしまったら目も当てられないではないか。こんな時は専守防衛ではダメなのだ。積極的平和主義に徹し、とにかく危険地帯には立ち入らないことである。
 仕事? そんなもの、涼しくなってからやったらいいだろ?

 という精神で暑さに立ち向かっている私には、熱中症など対岸の火事でしかない。
 今日も熱中症で○○人が救急搬送された、などというニュースを見るたびに、

 「昔は、年寄りの冷や水、といったが、最近は年寄りの暑中外出か? 敵を知り己を知れば百戦戦うとも危うからず、という古語も死語になったのか? つまり、あんたらバカじゃない?」

 と罵り声を発するのである。
 どう見ても、いやなヤツだ。

 で、様々な言辞を労しながら仕事と酷暑を避け続け、さて、私は何をする人ゾ? と自問すると、これがたいしたことはしていない。ボーッとして、ふと気がつくと夕方という日々である。

 それでも、本だけは読んでいる。

 よくもわるくも、新型車 福野礼一郎のクルマ論評 2(三栄書房)

 この人の車評、面白いんだよね。メカに滅茶苦茶詳しいし、そのくせ、専門家に間違いを指摘されると素直に自説を修正する。ベンツ、BMWが最高、何ていう俗説には耳を貸さず、この本ではシボレー・カマロ、ポルシェ・マカンを絶賛、私なんぞ、おもわず「買ってみようか」と思ったほどの筆の冴えを見せる。
 近所の本屋に平積みにされていたのを目に止め、著者名を見ただけで即座に購入、直ちに読了した。

 稼ぐまちが地方を変える―誰も言わなかった10の鉄則 (木下斉著、NHK出版新書)

 どこかの新聞の読書欄で見てamazonに発注、今日午後読み始め、3時間ほどで読了した。町おこしは民間がするもので、補助金なんてもらったら必ずダメになる。うん、俺もそう思う。思い立ったヤツがやれ。ん、俺も桐生の町おこしをやるのか?

 というのが、直近に読んだ本だが、その前はマルクスにどっぷり浸った。

 ・賃労働と資本/賃金・価格・利潤

 ・経済学・哲学草稿

 光文社の新訳で読んだのだが、思いの外頭に流れ込んだ。同じ本を学生時代、旧訳で読んだが、こんなに分かりやすい本だっけ? というのが、素直な感想だ。
 この2冊、大学の入試の最終日に

 「落ちるはずがない!」

 とその足で書店に向かい、当時の私としては大枚はたいて買いながら、いまだに読んでいない「資本論」に再挑戦する準備である。
 あの時買ったのは、向坂逸郎訳、岩波書店のハードカバーだった。とにかく日本語がカクカクしていてとてもじゃないが読めたものではなかった。で、今は新日本出版社の新書版を、とりあえず4冊(資本論第1巻、に相当)を買って手元に置いてある。年内には読み始め、読み終えたら次、つまり第2巻分を買い求める所存である。

 で、本日3時間で町おこしの本を読み終えたあとで手に取ったのは、

 ・アウシュビッツ収容所(ルドルフ・ヘス著、講談社学術文庫)

 何でこんな本を書店のレジに運んだのかはよくわからんが、アウシュビッツ収容所長だったヘスは、実に真面目な管理職だったと言われる。そのヘスが大量虐殺の指揮を現場で執った。普通の人が起こした惨劇。それを自分で確認したかったのかも知れない。
 とすると、あれか。なんだかんだいいながらも、会社の方針には素直に従う、上昇志向の強い人は、すべてヘスになりうるということか。つまり、日本の大企業の管理職とは、ほぼ全員が潜在的なルドルフ・ヘスである、ということか。
 ということを読み取りたかったのかも知れない。
 恐らく、読了まで3日ぐらいかかるのだろうなあ。



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