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 2015年8月14日  安倍談話

 いやあ、なかなかやるもんだね、安倍ちゃん。
 今日出た戦後70年の談話、実にバランスがとれているし、歴史認識も常識的だ。向かおうとしている奉公も違和感がない。
 彼が首相としてやってきたことからは想像もつかなかったが、なかなかいい談話である。

 談話は20世紀を振り返り、圧倒的な技術優位を背景にした西欧列強がアジアに侵略を試みたことから始まる。それが日本を呼び覚まし、近代化を促した。そして力を蓄えた当時の日本が列強の一翼であったロシアを打ち破り、西欧列強の脅威に怯えていた諸国に希望を与えたと続く。

 そうなんだよなあ。私がかつて訪れたハンガリーでは、日本は

 ロシアをやっつけちゃった国

 として尊敬され続けている。ロシアの圧力に怯え続けた国。しかも、子どものうちは蒙古斑が出るハンガリー国民は、同じ蒙古斑が出る日本人に親近感がある。

 「俺たちと同じ蒙古斑が出る仲間が、あのロシアをぶっ倒した」

 と感激した。
 ロシアと国境を接していたトルコに親日家が多いといわれるもの、日露戦争に勝ったからである。

 そこから始まった談話は、1000万人の死者を出した第1次大戦を経て世界中で戦争を止める流れができたのに、日本はその新しい秩序への「挑戦者」となった、との認識もある。

 その結果、戦場で、生活の場で、国内外で多くの人が死んだ。だから

 二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない

 と談話は続く。
 ここは、

 アメリカのように、国内に惨禍を招かない戦争をすればいいのか? ただし、9・11は除く

 などという突っ込みを入れることはなかろう。素直に、日本は、決して戦争をしない。その決意を世界に向けて誓った、と受け取りたい。


 まあ、談話なんて、たかが文字の羅列である。とは思うが、まっとうな歴史認識の上に立って日本の過去を反省し、未来に向けては不戦を誓う談話は、やっぱり心地よい。

 そうだよ、そうなんだよ、そうでなくちゃ、

 と思わせてくれる。


 しかし、安倍内閣がこの談話を出したことに、歴史の面白さを感じる。
 安倍内閣は好戦的な姿勢で売ってきた。

 なめんじゃねえよ。いざとなったら、俺だって抜くぜ、ドスを

 そんな姿勢が、ネトウヨと呼ばれる、ネット上の無責任な暴力主義者どもの支持を集めた。
 アメリカに押しつけられた日本国憲法の改正を訴え、日本が軍事力を発揮できる法整備に力を注ぐ。
 そんな内閣を作った安倍が、だが、70年談話となると、このような

 徹底した平和主義

 を唱える。
 逆に言えば、安倍が唱えるから、

 「日本は本気で平和を守り抜く構えだ」

 と受け取られることもあろう。

 どのような力学でこの談話ができたから知らないが、現実社会とは一筋縄ではいかないものなのだ、と痛感する。民主党政権で戦後70年を迎えていたら、どんな談話が出ていたのだろう?

 鳩山だったら?
 だったら?
 野田だったら?
 
 ひょっとしたら、中国脅威論に傾く世論に迎合してもっと右翼チックな談話なになっていたのではないか?

 さて、何かにつけていちゃもんをつけてくる中国、韓国はどう反応するか?
 中でも、アジアのテンションを高めることに喜びを感じているとも見える中国の反応は?
 明日の朝刊を楽しみに待とう。



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