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 2016年10月10日 準備

 今日は朝から肌寒かった。つい数日前まで

 「10月なのに暑いねえ」
 
 という会話を交わしていたのに、どうやら冬本番が駆け足になったらしい。

 ということで、今日は冬を迎える準備の第一弾をこなした。ガラス窓に断熱シートを貼ったのである。

 8月まで住んでいた家は床暖房が備わっていただけでなく、窓はすべてペアガラスであった。2層になったガラスの間にある空気層が断熱の役割を果たしてくれる。2重の防寒対策。だから、冬の足音を聞いても何の心配もなかった。

 「そろそろ床暖房入れる? 11月まで我慢する?」

 その程度の会話を妻女殿と交わすだけだった。
 何しろ、灯油を燃やして水を温め、床の下を巡回させる床暖房なのである。灯油に点火して水が温まるまでには時間がかかる。だから、寝る時には消す、などということをやってしまえば、朝一で点火しても暖まるのは昼頃になろう。だから、一度床暖房のスイッチを入れたら春の暖かさがやって来るまでスイッチは入れっぱなす。問題はいつスイッチをオンにするか、しかなかった。
 ずっと灯油を燃やしっぱなし。ために、月の灯油代が4万円を越えた時もあった。ギョッとする金額だが、床暖房が入った屋内は快適である。一度体験すると手放せなくなる。
 その快適な家を、私は追い出されてしまったが。

 いまの家は床暖房はない。ガラスも、普通の1枚ガラスである。私の横浜の家は1階は2重サッシ、2階もリフォームで2重サッシにしたが、この家にはそのような気遣いはない。よほど寒さに強い方々がお住まいになっていたのだろう。
 家主さんがどれほど寒さに強かろうと、入居者である私たちは、あの快適なペアガラス、床暖房の家に7年住んできた。それがいきなり、冬への備えが限りなく手薄な家で桐生の冬を迎える。
 身構えざるを得ない。

 断熱シートは、2枚のポリエチレンフィルムを貼り合わせ、間に空気層を設けた形状である。これを窓ガラスに貼るのだ。なんでも、水だけで貼れる、とあったから、作業は簡単にするものと思っていた。ところがどうして。

 シートは180×90のサイズである。まず、窓ガラスの寸法を測ってシートを切らねばならない。この家の窓ガラスは部屋ごとにサイズが違うから、いちいち測って切り離す。なかなか面倒である。メジャーで寸法をとり、切断線で折り曲げてカッターで切り離すのだが、なかなか真っ直ぐに切れない。

 まあ、いい。いずれにしても素人作業なのだ。多少の歪みが出たって仕方がない。我慢。
 切り離したら、霧吹きで窓ガラスに水を拭きかけ、シートを貼り付ける。

 「ん? どっち側を貼り付けるのだ?」

 見たところ、裏も表も見分けがつかない。入っていた説明書を見ると、

 「巻きの内側面をガラスに貼ります」

 と小さな赤い字で書いてあった。赤にしたのは目立たせるためだろうが、字が小さいのでなかなか目につかない。

 「えっ、巻きの内側面? だって、シートを切断するのに全部延ばしちゃったぞ。今さらいわれたって……。どっちが巻きの内側だった?」

 両面を見比べても、まったく違いがない。さわってみても同じような手ざわりだ。

 「えーい、ままよ。反対側だったらくっつかないだろう。くっつかなければ裏返しにすればいいじゃないか」

 素人作業では、この思いきりが肝心だ。いつまでもくよくよ考えていては作業が進まない。

 窓ガラスの上部にシートを合わせ、タオルで押しつけてガラス面との間の空気を追い出す。なんとなくくっつくのではあるが、さて、これでいいのかどうか、いまいち確信が持てない。
 それに、ちゃんと採寸したはずなのに、加えて妻女殿に

 「下、合ってる?」

 とお伺いを立て、

 「ピッタリよ」

 とお墨付きを頂いたはずなのに、下の方が余った。妻女殿は今週、2度目の白内障手術をお受けになる。やはり、手術前の視力に頼るべきではなかったか。だけど、上を抑えた状態で下を見ることはできない。やむを得ざる措置だったのだが。
 余った部分は取らないと、ガラスとシートの間に隙間ができてしまう。これでは張り付かないのでカッターで切り取ったが、切断線はギザギザになった。まあ、これも我慢の範囲内か。

 1階の居間と和室の窓ガラスにシートを貼り終えるのに約1時間半。今日の作業はとりあえずこれまでとした。2階は来週回しだ。
 作業を終えて。

 「ねえ、このシートがあるとずいぶん違うのかしら?」

 と妻女殿のご下問があった。
 が、である。私が解答を持ち合わせているはずがないことにどうしてお気づきにならないのか。私は、シートを貼る前のこの家での冬を知らない。これから体験するのは、シートがあるこの家での冬である。その私に、シートがある冬とない冬を比較するデータの蓄積があるはずがないではないか。
 よって、お答えはこうなった。

 「分かるか、そんなもん」


 一昨日夕、長男夫婦が遊びに来た。いや、酒を飲んで帰っただけだから、ご機嫌伺いに来た、といった方が適切か。
 どこへも出かけず、自宅で夕食。午前様近くまで酒を飲み、雑談した。とりたててご報告するような中身はない。

 「よく飲むなあ。ビール、何本目だ? そんなことだけ親爺を上回ってどうする? ほら見ろ、そんな飲み方をするから、いまや親爺以上にぶくぶく太ってるじゃないか」

 程度の話である。

 さて、3連休も今日で終わり。皆様は秋の行楽をお楽しみになったであろうか。
 かような次第で、我が家には秋の行楽はなかった。ただ、今度の年末年始も、どうやらファミリーこぞってスキーに行く雲行きが強まった。妻女殿と息子夫婦の会話の結果である。
 何しろ我がファミリーは、啓樹、瑛汰、璃子、嵩悟がこぞって滑れるようになった。啓樹などは

 「あのさあ、スキー旅行に行きたいんでお金を貯めてるんだけどさあ、足りないみたいなんだよね」

 と私に打診してくるほどの入れ込みようである。嵩悟は、終生のライバルとなりそうな璃子と一緒に滑りたいのだそうだ。そうそう、嵩悟は今年の正月はスキーを乗りこなせず、その後四日市に戻って家族でスキー場に出かけて直滑降を覚えたのだそうだ。
 よしよし、条件が整えば行こうな。

 だが、肝心のボスは滑れるのかなあ。今年は1発目の滑りに失敗し、あとは恐怖感が先に立ってずっとホテルの窓から度とを眺めているだけだったもんなあ。

 そろそろ足腰の鍛錬を始めるか。次回は、ボスの格好いい滑りを見せたいもんなあ。

 


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