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 2016年10月14日 食生活

 昨日から1泊2日で、我が妻女殿が前橋日赤に入院された。白内障の手術である。近頃は白内障の手術など日帰りでやる人も多いが、ずっと通院を続ける持病がある妻女殿は、念のために入院された。

 ま手術自体は、何ということもないらしい。もう2度目だし、ほとんど7.8分で終わるそうだ。それでも、眼球にブスリと刃物が差し込まれるのだから、私はできれば願い下げにしたいが、妻女殿によると、痛みはほとんど感じないものらしい。
 そのようなものか。

 そのようなものでも、入院は入院である。
 私は昨日、午前7時過ぎにハンドルを持つ人となり、妻女殿を前橋日赤までお送り申し上げた。必着時間とされた8時半には悠々と間に合った。
 さて、任務終了、と普通ならホッとする。手術を受けるのは妻女殿なのだから、送り届ければ私は放免される、と考えるのが普通である。ところが、そうはいかないところが病院の不可思議なところだ。

 午前8時半のはずだった手術直前の診察が始まったのは、なぜか9時半過ぎ。病院の時間管理は、普通人の常識が通じ得る世界ではない。
 まあ、それでもだ。その診察まで付き添うのはまだ理解できる。何らかの事情で

 「今日は手術はやめましょう」

 と医者が判断すれば、私は妻女殿を連れ帰らねばならぬ。そうでなくても、1泊入院用の荷物を病室までお運びするぐらいは、長年連れ添った腐れ縁で、私がしてやってもよろしい。
 だから、遅くとも10時半には私は自由の身になっても不思議ではない。
 だが、病院とは不思議の起きる場所である。

 「手術は午後1時過ぎに始まります。ご主人は、午後1時に戻ってきてください

 はあ? 手術を受けるのは妻女殿である。私ではない。何故私が?
 立場を変えてみよう。もし私が同じ病院で白内障の手術を受けることになった場合、恐らく妻女殿は付き添われない。付き添っても、自力で桐生まで戻ることができないのだから、当然そうなる。いや、普通の健康体で、自力で桐生まで戻れたとしても、私は

 「いい。俺ひとりで行ってくる」

 と宣言する。そばにいてもらっても、何の役にも立たないからである。
 それなのに、私が手術に付き添う? 何の必要がある? ひょっとして、手術に失敗した時に、とりあえずの許しを私に求めるためか? が、手術するのは私の眼球ではない。私が謝罪されたって困るのだが……。

 まあ、あれこれ論理を操って目の前で起きていることに筋道を見つけようとするのは私の癖である。どうしても筋道が見つからなければ、正しい筋道に修正しようというのも習い性だ。
 が、こんな性格、どっちかというと嫌われる。特に妻女殿はお嫌いになる。であれば、しっちゃかめっちゃかな筋道らしきものしか見いだせないとしても、このような際には素直に病院のいうことを聞かねばならぬ。

 病院を出て、近くの公園まで歩き、パイプ煙草をふかしながら読書した。11時半頃、豚骨ラーメンの「ばりきや」に向かい、昼食をとった。

 「普通のラーメンを麺柔らかめと,ちゃーしゅーめし」

 と注文した。何故か味噌ラーメンが出てきた。

 「俺、そんなに撥音が悪い? 『普通』が、どう聞いたら『味噌』になる?」

 怒鳴りつけようかと思ったが、面倒なのでやめた。で、頼みもしなかった味噌ラーメンは不味かった。2度と注文するまいと固く心に誓った。

 で、病院に戻ったのは12時半である。病室で手術室への呼び出しを待つ。

 「私、午後の2番目なんだって」

 とすれば、である。午後1時から手術が始まり、1件当たりの所要時間は7.8分。まあ、患者の入れ替え、麻酔をかける時間などもあろうから、1人当たり15分、長く見ても20分あれば済むはずだ。であれば、1時20分、遅くとも1時半には呼び出されるはずである。
 さて、私の計算にどこかおかしな点はあるだろうか? 自分で何度も点検した。何度点検しても、この計算に間違いはない

 1時半。誰も来ない。
 1時40分、誰も来ない。
 1時50分、誰も来ない。

 「おい、この病院、いつまで待たせる気だ?」

 自分の計算を信じる私が、思わず口にした言葉である。

 「何言ってるのよ。どうして病院に文句をいうわけ? 何か事情があるに決まってるじゃない! そんなことをいうのは変よ」

 そうだろうか。事前の説明とはなはだ食い違う現実を前にして、その程度の感想を持つのは人の道に外れることだろうか。
 私はそうとは思わない。

 やっと看護師が呼びに来たのは、午後2時を回ってからである。

 「ご主人はこちらでお待ちください。ああ、狭いですね。だったら、この廊下の先に面会室がありますので、そちらで」

 えっ、俺、面会室で待つの? 手術に付き添うわけではないのね。でも、だったらなおのこと、いったい何のために待たねばならないの? そもそも、何を待てってか??

 待つこと、約30分。同じ看護師が待合室に来た。

 「手術が終わりました」

 あっ、そ。で、それをじっと待つ私の役割は、いったい何だったのかね。
 これも、物議を醸しそうなので発言を控えた疑問である。

 さて、病室に戻られた妻女殿の顔を見て病院を出たのは、もう午後3時である。ということは、間もなく夕刻だ。

 「さて、夕食をどうしよう」

 そうなのである。妻女殿が自宅にいらっしゃれば夕食は自動的に出て来る。が、今日は私ひとりで過ごす心楽しき夜なのである。心楽しいのはいいが、さて、夕食ねえ。
 1人で食べに出る? 面倒だなあ。それに、いまのところ年金収入しかないし、不要不急の出費はできるだけ避けねばならぬ。
 では、自分で作るか。これも面倒だ。妻女殿がいらっしゃらないのはたった1日だけである。その1日だけのために、あれこれメニューを考えて買い物をする? うーん、これが1週間、10日のひとり暮らしなら計画をたてるが、たった1日だけ、夕食11回と朝食1回では、計画を立てようという気力が沸かない。

 「うむ、ヤオコーで弁当を買おう。明日はデニーズで朝食を食べよう」

 いかにも手軽に決めた。
 戻り道、ヤオコーによって弁当を買う。サラダもほしいと思ったが、野菜の高嶺が続いているためか、調理済みのサラダが見あたらぬ。仕方なく、何故かベーコンを買う。あわせて、冷凍の6種総菜を籠に入れた。
 
 戻って風呂を沸かし、入浴。さっぱりしたところで夕食の準備だ。
 冷蔵庫を見る。トマトがある。うん、これは塩をかけて食べよう。
 キャベツは……、ない。そうか、千切りにしたキャベツと一緒に炒めようと思ってベーコンを買ったが、だめか。では、ほかに、と。おお、ピーマンがあるじゃないか。よし、こいつとベーコンを炒めてやれ。ピーマンは種を取って千切りにし、フライパンに油を入れてニンニクで香りをつけた中に放り込む。ベーコンも放り込む。胡椒と塩を振りかけて、最後に醤油を少々。
 結構手軽にできるので、皆さんもいかがですか?
 買ってきた弁当と冷凍総菜はレンジでチン。
 さあ、これで準備完了。あとは食べるだけである。

 弁当。評価の対象になるほどの味ではない。
 冷凍総菜。価格の割に、量が少なすぎる。それに、塩が強すぎる。俺の血圧をさらに上げようってか?!
 トマト、普通。
 ピーマン、ベーコン炒め。ああ、やっぱりこれは暖かいうちに食べるに限る。
 
 今朝はデニーズで和朝食。ご飯、みそ汁、焼き鮭、納豆、海苔。これで600円弱は少々高い。
 でも、ここで朝食を食べているのは私だけではなかった。まあ、若い兄ちゃんはまだ独身なのだろう。でも、私と同年配かそれ以上のオッちゃんの姿も目立つ。妻に先立たれた独り者か、とうとう結婚できなかった寂しい人か、女房に追い出された情けない人か、昨夜の夫婦げんかの修復ができない不器用な人か。
 デニーズでの朝食にも、社会の断片がある。

 という流れで、今朝は10時前には自宅を出て、昨日に続いて前橋日赤へ妻女殿をお迎えに上がった私であった。
 戻る途中で昼食を済ませ、午後1時半頃自宅に着いた。

 着いたら、何やら気分が悪い。何となく風邪がぶり返したようだ。やっぱり、抵抗力が落ちてるのかなあ。
 それに、の調子も今ひとつだ。こちらは、季節の変わり目につきものの現象か?



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